狙った顧客を集客する力を高める 【SEO対策】オウンドメディアで抑えるべきSEOのポイント10
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公開日
2021.01.18
- 更新日
この記事は11分ほどで読めます
オウンドメディア運用におけるSEOの重要性はわかるけれども、実際に何を実践してよいのか具体案がわからない、あるいはどのように施策を練るべきか悩んでいる、という方は多いのではないでしょうか。
オウンドメディアの集客にSEOは欠かせない施策のひとつ。しかしSEOには、さまざまな手法があり、良いとされているものは一定数あるものの、どのサイトにも共通して具体的で効果的な施策というものは多くはありません。つまり自らで検証し、改善していくことが重要なのです。
とはいえ、専門家でない限り、いきなり施策の策定と検証後のPDCAを回していくことは難しいでしょう。そこで本記事ではオウンドメディアにおけるSEOの重要性を述べ、どのように運営していくと効果的なのかポイントを踏まえて解説します。本記事を読めば、オウンドメディアにおけるSEOについて一定の理解を得られ、これを参考にある程度の施策を打ち出せるようになるでしょう。
目次
そもそもオウンドメディア運用でSEOが必要な理由は
オウンドメディアにおいてSEOを活用することは非常に効果的です。具体的には以下のような理由が挙げられます。
POINT -ポイント-
・積み上げ式の資産としての流入経路を作れる
・検索上位表示の量によるブランディングを図れる
それぞれ解説します。
自社サイトへの流入経路として、積み上げ式の資産となる
まず、自社サイトへの流入経路として積み上げ式の資産になる点が挙げられます。オウンドメディアを運営すると、期間の経過とともにブログ記事や新商品情報などのコンテンツが蓄積されていきます。これらのコンテンツはインターネット上において半永続的に資産となり、検索からの流入を継続的に見込めるメリットがあります。
また広告やSNSなどとの違いは、その都度費用がかからないことと、SNSほどの頻繁な更新が必要ないこと。オウンドメディアでのSEOを強化することで、最新のコンテンツのみならず、これまでに積み上げてきた過去のコンテンツも流入経路となる点が、オウンドメディアでSEOを強化するべき大きな理由のひとつといえます。
一定のキーワードを検索上位に表示させることでブランディングを図れる
次に検索上位の記事が増えることによる、ブランディング効果が挙げられます。
例えば「ホームベーカリー」を販売する企業の場合、「ホームベーカリー」というキーワードで自社のコンテンツが複数上位表示されていれば、最初の段階でユーザーへの一定の信頼を与えられます。これは大きな効果であり、実際に業界ナンバーワンでなくても、SEOで上位のコンテンツが複数あれば、ユーザーは業界で地位のある企業なのだろうと感じると考えられます。こうしたメリットもSEOにはあります。
作ってからが大切!成果が実るオウンドメディアのポイント3つ
積み上げ式の資産になったり、ブランディング効果があったりと、多くのメリットがあるオウンドメディアでのSEO対策ですが、ここで大切なのがオウンドメディアは作って終わりではないという点です。
オウンドメディアを開設した後、適切な検証と改善のPDCAを繰り返すことで、期待する本来の効果が得られます。また運用をする上では、主に下記3つのことに注意が必要です。
POINT -ポイント-
・SEOの施策をきちんと行ない成果を出すための土台を作る
・トラフィック(アクセス数)の増加だけでは成果にはつながらない
・明確なペルソナ設定と、それを意識した戦略設計が成果への鍵
それぞれ詳しく解説します。
SEOの施策をきちんと行ない成果を出すための土台を作る
オウンドメディアを作る目的を、今一度振り返ってみましょう。本来、見た目が立派なメディアを作ることではなく、オウンドメディアを通して成約や資料請求、商品の購入などの具体的な成果(コンバージョン、以下CV)を得ることにあるはずです。こうした意味で、きちんと効果のあるSEO施策を検討・実施し、しっかりと成果(CV)を出すための土台作りが重要です。
詳しいやり方は後述しますが、キーワードマップを作ったり、内部リンクを設計したりと、SEOを強化するためにはさまざまな土台の作り方(施策)があります。これらを十分に行ない、まずは成果(CV)を出すための土台作り、施策策定をしましょう。
トラフィック(アクセス数)の増加だけでは成果にはつながらない
トラフィックとは一定期間において、どの程度オウンドメディアにアクセスが集まっているかの数値を指します。このトラフィックを集めることは、SEO対策としてある程度重要です。しかし、トラフィックを増やしただけで検索上位表示されるほど、SEOは簡単ではありません。
当然のことではありますが、自社の商品に興味のない1,000人を集めるよりも、興味のある100人を集めたほうが成約率(CVR)はあがります。オウンドメディアも同様で、ただ多くの人々を集客すれば良いというわけではなく、興味がある、もしくは気になるといった見込み客を多く集客することが重要です。この点をふまえずに間違った施策を講じても、効果が上がらない可能性があります。運営を始めたばかりだと陥りがちな勘違いしやすいポイントなので、必ず押さえておきましょう。
明確なペルソナの設定と、それを意識した戦略設計が成果への鍵
興味のある見込み客を集めるといった意味で、具体的な想定ユーザー、いわゆるペルソナを明確することが重要になります。極端な話でいうと、女性向けの美容商品を販売するメディアにおいて、男性向けのサイト設計では離脱率が上がってしまいます。オウンドメディア運営の認識をすり合わせるといった意味でも、適切なペルソナを明確化して共通認識を持つことが大切になってきます。
たとえば「20代女性、都内勤務、仕事は受付をしており美意識は高い、普段は恵比寿で過ごす」などといったように、より現実的に寄り添ったリアルなペルソナを設定する必要があります。そこで定めたペルソナをもとに、そのユーザーはどのような導線で成約(CV)させるのかといった戦略設計を正しく立てていきましょう。
このように、オウンドメディアは作って終わりではなく作ってからが始まりといっても過言ではありません。最初に正しい施策の策定がなされていないと、のちのち修正に莫大な費用や時間を要することもよくあります。
オウンドメディアを運営する多くの企業が、オウンドメディア運用がゴールではなく、そこからのサービス成約や商品購入、資料請求など何かしらの成果を目標としています。しかし、担当者ベースで精査するとなると、ここまでの内容でも、以前SEOに携わったことのある専門家でもない限り、目に見えない負担はかなりのものです。
オウンドメディアのSEO施策の策定で重視するポイント3つ
ここでは、オウンドメディアにおけるSEOの施策の策定時に重視すべきポイント3つを解説します。ここでお伝えするのはSEOの施策をきちんと行ない成果を出すための土台を作るの部分で述べた具体的なSEO施策のことです。結論からいうと、主に下記の3点を注意しましょう。
POINT -ポイント-
・情報発信の目的やペルソナに沿ったキーワードマップを作る
・PVなどのユーザーシグナルを高めるための内部リンク設計をする
・ユーザーの検索満足度の向上のため随時コンテンツをブラッシュアップする
それぞれ解説します。
情報発信の目的やペルソナに沿ったキーワードマップを作る
まず、SEOの具体的な施策を行なう前に、情報発信の目的、つまりオウンドメディアのコンテンツを作成する目的を明確にする必要があります。なんのためにコンテンツを作成するのか、何を目的として運用をするのか、これらを実現するために何を達成する必要があるのか、について明瞭化させましょう。
たとえば、オウンドメディアの運用目的が
1、なるべく多くの人からの資料請求を目的とする場合
2、商品を購入させることを目的とする場合
上記2つの目的は達成の難易度に大きな違いがあります。
運用目的が1であれば、多くの人から資料請求をしてほしいので潜在顧客もターゲットになるなど、アプローチする層が多岐にわたります。逆に、運用目的が2であれば目的意識が明確化された見込み客への商品アプローチが必要になってくるなど、それを達成するための施策も異なります。
そのためまずは、「誰に、何を、なんのために」など情報発信の目的を明確にしましょう。
また、ペルソナに沿ったキーワードを選定していくことも重要です。前項で述べたように、具体的なペルソナ像を定めたあとは、そのペルソナが悩みの解決手段の一つとして検索するであろうキーワードを洗いざらい書き出してみましょう。このとき、無料のキーワードマップツールなどを使用すると便利です。ユーザーの悩みや課題を解決するようなコンテンツを情報として発信し、戦略的に自社オウンドメディアのファンを作っていきましょう。
内部リンク設計をしてPVなどのユーザーシグナルを高める
次にユーザーの求める情報に沿って、内部リンクを設計していくことも大切です。PVや直帰率といったユーザーシグナルというサイトのパフォーマンスを表す指標がよいと、検索の上位表示につながる可能性が高まり流入を得やすくなります。
実はGoogleは、こういったPVなどの指標をランキングという検索の上位表示の要素としていないと公言し否定しています。しかし多くのSEOコンサルタントが重要な要因として考えていることはやはり紛れもない事実なのです。
ユーザーの検索満足度の向上のため随時コンテンツをブラッシュアップする
最後に、オウンドメディアのコンテンツを定期的にブラッシュアップすることも重要です。あるコンテンツを執筆したときには渾身の1記事だったとしても、1年経てばコンテンツの情報が最新の内容ではないなんてことが、Webの世界では多々あります。こうした場合に、随時コンテンツをリライト(ブラッシュアップ)し、ユーザーの満足度を上げるように心がけましょう。
コンテンツの内容が古かったり、正しくなかったりすると、ユーザーに不利益を与えてしまう可能性があります。新規でコンテンツを制作することももちろん重要ですが、過去のコンテンツを修正し、常にその時代に合わせていくことも同じように重要な点と理解しましょう。
オウンドメディア構築で注意したい内部SEOのポイント4つ
前項では、SEO施策の策定時、コンテンツSEOでとくに重視したいポイントをお伝えしました。ここではオウンドメディア全体における内部SEOについて、注意すべき点を解説します。内部SEOにおいて注意したい点は下記の4つです。
POINT -ポイント-
・コンテンツをアップしやすいようにCMSを導入する
・常時SSL化(https化)させ、サイトの安全性を高める
・スマホ対応・読み込み速度の向上を図る
・サイト・ディレクトリ設計を最適化してクローラビリティを向上
それぞれ解説します。
コンテンツをアップしやすいようにCMSを導入する
CMSとは、「Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム」のことで、Webサイトを構成するコンテンツや画像などを一元的に管理するシステムをいいます。WordPressなどが代表的な例です。
コンテンツを継続的にアップしやすいようにCMSを導入することは、運用をなるべく簡易化し継続性を高めるために重要です。
常時SSL化(https化)させサイトの安全性を高める
常時SSL化してセキュリティを高めることも重要です。SSL化されていないなどセキュリティ的に脆弱性の見受けられるWebサイトは、Webサイト運営の観点だけでなくSEO対策としてもよくないといわれているため、必ず行ないたい施策の1つです。Webサイトの安全性を高めて、ユーザーの個人情報を守るためにも必ず導入しましょう。
もっとも有効なセキュリティ対策といわれる、SSL対応についての詳しい説明はこちらの記事をお読みください。
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スマホ対応とページ表示速度の向上を図る
Googleは検索順位の指標として、スマホ対応の有無や表示速度をアルゴリズムに組み込んでいます。
これまでPCサイトのコンテンツの質を評価基準として検索エンジンに反映していたGoogleも、2018年からスマートフォン対応を重視したモバイルファーストインデックスの施策を発表しインデックス対象を順次移行しています。またCorewebvital(コアウェブバイタル)などの施策でもユーザー体験(UX)に付随するページの表示スピードなどは重視されているため、スマホ対応と読み込み速度の向上は現代のSEO対策には必須事項となりつつあります。
モバイルファーストインデックス、スマホ対応ついての詳しい内容はこちらの記事をお読みください。
サイト・ディレクトリ設計を最適化してクローラビリティを向上
サイト・ディレクトリの設計をわかりやすくする理由はふたつあります。ひとつは、ユーザーに必要なページを見つけてもらいやすくするため。そしてもうひとつは、Googleの検索順位を決めるためにデータを集めているGoogleの巡回システムクローラーに見つけてもらいやすくするためです。ユーザーが迷うようなサイトでは、クローラーもページを認識しにくく、サイトを評価されづらくなってしまいます。わかりやすいサイト構造を用意することで、ユーザーにもクローラーにも認識してもらいやすい状況にしましょう。
SEO施策を立てるなら、一度専門家に相談してみて
ここまでオウンドメディアのSEO対策で抑えるべきポイント10を解説してきました。実際にSEO対策をして検索上位表示をしたい場合、やるべきことは山のようにあるのが現実です。自社サイトへの流入経路として、積み上げ式の資産となるでも述べたように、資産となり広告のような大きな出費となりにくいオウンドメディアの運用はコロナ禍の近年とくに注目されており、現状誰の助けも得ずに素人運用で上位表示させるのは、正直なところかなり至難の業となっています。また、もうひとつ難関なのがSEOについてはネット上の情報の精査が難しい点です。流れている情報が、本当に正しい情報なのか、現在マーケターをしている私も始めた当初は精査できずに、間違った情報を信じて社内施策として打ち出してしまったこともありました。無理ではありませんが、オウンドメディア運用を一人、ないしWebマーケティングの内情を知らないでやることは実際にかなり大変です。一度チャレンジしてみて、つまづいたらぜひ弊社の無料相談をご利用ください。
また、どうしても予算が……という方には、個人的にはナイル株式会社、土居健太郎さんの「10年つかえるSEOの基本」という本がおすすめです。とてもわかりやすく基礎が学べます。10年のタイムリミットがそろそろ近づいているのですが、おそらく10年をすぎても変わらない本当に大切な部分が書いてあります。
それでも悩んだら、弊社にぜひご相談ください。