成功するメルマガ配信への道 メルマガの開封率を上げる5つの方法!
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公開日
2021.04.20
- 更新日
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メールマーケティングのひとつである、メルマガ(メールマガジン)を実施するにあたり「十分な反応が得られない」「そもそもメルマガが開封されていない」といった課題を持つ担当者さまも多いのではないでしょうか。
メルマガ配信の効果を得るためには、ユーザーに開封して読んでもらうことが大前提となります。そもそも開封されていないといった状態では、問い合わせやWebサイトの訪問につなげることはできません。
メルマガの配信内容やタイミングなど見極め、開封率を上げることこそが、メルマガ成功の鍵といえるでしょう。
そこで本記事では、メルマガ開封率を上げる方法と、効果を高めるポイントについて解説します。
目次
メルマガを読んだかを測る指標「メルマガ開封率」
メールマーケティングにおけるメルマガ開封率とは「どのくらいの人がメルマガを読んだのか」を測るための指標です。
そもそもメルマガは、見込み顧客との関係強化を目的として配信するもの。メルマガ開封率を測ることで、見込み顧客との結びつきの程度を知ることができるのです。
メルマガの効果を最大化させるためには「反応のよい件名」や「最適な時間帯」といった読者の反応を測ることが重要になってきます。蓄積されたデータをいかに活用し、改善につなげていくかがポイントです。件名を2パターン用意して、ABテストをしてみると思わぬ結果がでることもあります。「仮説」をたて「実行」し、結果を「検証」することを繰り返していきましょう。
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メルマガの平均開封率は18.0%
2020年のデータをみてみると、メルマガの平均開封率は18.0%となっています(2021年のメールマーケティングのベンチマークと統計〈原文:Email Marketing Benchmarks and Statistics for 2021〉より引用)。
開封率は、以下の計算式で算出します。
「(開封数÷メール到達数)×100(%)」
たとえば、メールの到達数が500通の場合、開封数が100通なら「(100÷500)×100(%)」となり開封率は20%とわかります。こうした開封率は業界によって異なりますが、15%~25%ほどが一般的な平均値とされています。
メルマガ開封率は、主に以下の方法で測定するのが一般的です。
開封率を測定する方法はおもに3つ
(1)Googleアナリティクス(グーグルアナリティクス)
Googleが無料提供しているアクセス解析ツール「Googleアナリティクス(グーグルアナリティクス)」を使えば、基本的な指標であるクリック数だけでなく、メルマガから流入したユーザーがページ内でどのような行動をしたのかを検証することが可能です。
具体的には、Googleアナリティクスの「Measurement Protocol」を使います。「Hit Builder」を用いて作成した計測パラメーター付きURLをHTMLソースに挿入して配信することで、メルマガ開封率を測定できます。
Googleアナリティクスでは、メルマガ開封率以外にもクリック数やコンバージョン(最終的な成果。設定していた成果のこと。CV)数もチェックできます。クリック数でWebサイトページへの流入を、コンバージョン数で「購入」や「申し込み」といった最終達成目標の達成率を調べましょう。
(2)MA(マーケティングオートメーション)ツール
マーケティング活動の自動化や効率化を実現させる「MA(マーケティングオートメーション)ツール」でも、メルマガ開封率を測定することができます。
MAツールの「List Finder(リストファインダー)」を使えば、メール内のリンクをクリックしたユーザーや、Webサイトを繰り返し訪れたかどうかを測定でき、詳細な効果測定が可能です。ほかにも、MAツールには「HubSpot(ハブスポット)」「Pardot(パードット)」「BowNow(バウナウ)」「Marketo(マルケト)」といったものがあります。
見込み客を条件ごとに分類し、その分類ごとにメールを送信する「セグメントメール機能」や、見込み顧客の登録データとブラウザのキャッシュを紐づける「トラッキング機能」、「キャンペーンの管理」など、MAツールには担当者の業務効率を向上させるさまざまな機能があります。顧客分析によって適切なタイミングでアプローチが可能になるため、相手に合わせた効果的な訴求が可能です。
また、ページ内でのユーザー行動を個人単位で測定できたり、社内の顧客情報をデータベースで一元管理できる点もMAツールのメリットといえるでしょう。
(3)メール配信システム
あまりIT関連に自信がない方は「メール配信システム」を使うとよいでしょう。
メール配信システムを使うメリットは、多くの測定を自動で行なってくれる点にあります。複雑な設定をしなくとも管理画面からメルマガ開封率をチェックできるなど、IT初心者にもやさしい設計となっています。メールの到達率や大量配信をしたいのか、運用コストを重視するのかなど目的に応じて選択することができます。メール配信サービスには「配配メール」「Will Mail(ウィルメール)」「blastmail(ブラストメール)」「WEBCAS e-mail(ウェブキャスEメール)」といったものがあります。
無料のGoogleアナリティクスとは異なり有料のツールが多いですが、ある程度の専門知識を必要としないのはGoogleアナリティクスにはない魅力です。
KPIを設定し適切に運用することが重要
「KPI」とは「Key Performance Indicator(キーパフォーマンスインジケーター)」の略で、よく「重要業績評価指標」といわれます。
わかりやすくいうと、KPIは達成したいゴールへと着実に向かっているかどうかを測るための中間的な指標、つまり「チェックポイント」なのです。ちなみに、達成したいゴールは「KGI」といいます。
メールマーケティングで大事なのは、KPIを適切に設定すること。KPIが高すぎると達成のために必要以上の労力を要することになり、逆に低すぎるとかんたんに達成できる一方で期待する効果が得られにくくなってしまいます。
また、「購入」や「申し込み」といったゴールの具体的な数値目標を立てたうえで、そこから逆算してKPIを設定するとよいでしょう。前述したように、KPIはゴールへと着実に向かっているかどうかを測るためのチェックポイントです。明確なゴールの数値目標があってこそ、KPIが中間的な指標として活きてきます。メルマガの配信は「購入」や「申し込み」といったゴールに到達するための“手段”なので、配信自体が目的となってしまわないように気をつけましょう。
メルマガ配信の KPIとしては、送信数や到達数、クリック率、コンバージョン率などが挙げられます。前述したメルマガ開封率も、KPIに含めることができます。一般的に、送信したメールのうち約4%は不達となり、到達したメールのうち約20%が実際に開封されるといわれています。クリック数は開封数のうち約25%で、ゴールとなるCV数はクリック数のうち約1%です。まず達成したいゴールの数値目標を立て、上述したような数字を参考にしつつ適切なKPI設定を行なうことができれば、メルマガ配信の効果を無理なく最大化させることが可能となります。
メルマガの開封率を上げる5つの方法
メルマガ開封率を上げるためには、以下の5つの方法があります。
1.迷惑メールにならないよう対策
メルマガ開封率が上がらない原因の1つとして、配信したメルマガがメールサーバーより「迷惑メール」と判断されてしまっている可能性が考えられます。ユーザーの目にとまらなければ、どれほど凝った内容のメルマガを配信したところで成果は出ません。
効率的な対策としては、メルマガの配信リストを定期的に見直すとよいでしょう。今一度購読ユーザーのリストを確認し、正しいターゲット想定ができているか、メルマガの内容がターゲットに刺さるものになっているかなどをチェックします。
また、メルマガ内にスパム関連キーワードが入っていたり、スパムメールのような構造になっている場合も、迷惑メールと判断されてしまいます。文法がおかしい、誤字脱字がある、中国語書体の漢字になっているなど、スパムメールと判断されてしまう要素はつぶしておきましょう。件名や本文が空欄になっていないかといった基本的な部分から、「当選しました」「絶対に稼げる」「!!!!!」といった過剰な煽り文句がないかといった細かい部分に至るまで、きっちりとチェックしておくとよいです。
2.ターゲット層に合った送信日時を設定する
メルマガ開封率は、送信する日時によって変化します。適切なタイミングで配信して、まずはメルマガを認知してもらうことが、開封までのファーストステップといえます。主に「時間帯」と「曜日」に気をつけましょう。
時間帯については、ターゲットがメールを見るであろう時間帯を考慮することがポイントです。以下のように、ターゲットによって狙い目となる時間が異なります。
■ビジネスマンやOL:出勤中の7時~9時、お昼休みの12時~13時、夕食後の21時~22時
■企業:営業開始すぐ、お昼休み開けの13時~14時、終業前の17時~18時
■学生:通学中の7時~9時、お昼休みの12時~13時、就寝前の22時~23時
■主婦:昼食後の13時~15時
曜日については、月曜日は週末のメールが溜まっている可能性があるため、メルマガを送信しても流れてしまう可能性があります。月曜日に送る場合は、朝の時間帯は避け、昼休みや帰宅後に送信するのが効果的といえます。
配信するメルマガの内容やターゲットの属性によって、見てもらいやすい時間帯や曜日は異なるため、詳細なペルソナを設定したうえで最適な日時を決めましょう。
3.目に留まりやすい差出人名を設定する
差出人名もメルマガ開封率に大きく影響します。「差出人名がわからない」「見覚えがない」といったメールを配信すると、相手方に警戒心を持たれたり、迷惑メールだと勘違いされたりする可能性があります。
メールを見た相手方の警戒を解き、安心して開封してもらうために、わかりやすく自然と目に留まるような差出人名に設定するのがポイントです。
メルマガのなかには「info@」などのように、アドレスが差出人名として表示されているケースがあります。アドレスのみの差出人名は怪しいと感じられやすいため、企業名やサービス名などを設定するのが効果的です。
また、セミナーや個別営業等でアプローチした顧客にメルマガを配信する際は、実名・担当者のメールアドレスで送ったほうが開封率が高まることもあります。
4.件名を工夫して魅力的なタイトルに
メルマガの件名は、開封の可否を左右する重要なポイントです。同じ本文であっても、件名を工夫することで開封率が高まるといっても過言ではありません。
ターゲットが興味のない題材や、意味のわからない件名、見切れている件名などは、開封してもらいづらくなります。いかに相手に「自分事として受け取ってもらうか」が鍵といえるでしょう。
件名を設定するときには、以下のポイントをチェックしましょう。
・適度な長さになっているか
・本文の情報が記載されているか
・フックとなるキーワードが盛り込まれているか
件名は短すぎると淡白な印象を与えて伝えたいことを訴求できなくなり、長すぎると途中で切れてしまって読み手が本文をイメージできなくなります。メールを受信した際、見切れずに閲覧できる文字数に収める必要があります。一般的に、全角で15文字前後が最適な文字数といわれています。
また、件名に本文の情報を端的に記載するのも効果的です。セミナーやイベントなど、具体的に開催が決まっているものなどは、開催日時や開催場所を件名に記載しましょう。読者が絞られるため開封率が下がる可能性はありますが、スケジュールが合う人には刺さる方法といえます。
読者の興味を引くために「フックとなるキーワード」を盛り込むのもよいでしょう。「緊急開催!」という文言で緊急性を訴求する、「〇〇人限定!」で限定感を出す、「1分でわかる」というキャッチコピーで簡易性を表現するといった方法があります。
5.読者との関連性を示す
読者に「これは自分のことをいっている」「自分に必要な情報が書いてある」と思わせる工夫も必要です。自分との関連性がわからないメールや、誰に宛てたメールなのか判断できないメールは、読む価値がないと判断されてしまう可能性があるからです。
とくに件名には、親近感を与えるような工夫が必要です。たとえば、以下の2つの件名を見てみましょう。
■ヨガ講座のお知らせ
■肩こりにお悩みのあなたへ!ヨガ講座のお知らせ
前者はヨガに興味のある人全員を対象とする印象を与えますが、後者は「肩こり」というキーワードを入れることで、より自分事として認識されやすくなります。
また、件名に読者の名前を盛り込むといった方法もあります。「○○様におすすめの商品」などのように名前を入れることで、企業に親近感を持ってもらえる効果があります。
開封率はメルマガの内容にも左右される
メルマガ開封率を高めるためには、件名や差出人名の工夫だけでは十分とはいえません。メルマガの内容によって開封率が左右されるため、冒頭の文章やコンテンツの質も欠かせないポイントとなります。
仮に、あなたのもとに開封したくなるようなメルマガが届いたとします。しかし、実際に開封してみると、タイトルとメルマガの内容がズレていたり、有益な状況があまり記載されていなかったりすると、どのように感じるでしょうか。
一度でも「つまらない」「有益ではない」というようなネガティブなイメージを与えてしまうと「自分に必要のないメルマガだ」と判断されてしまうかもしれません。その結果、メルマガ開封率が低下し、メールマーケティングの効果が得られないこともあります。
このような事態にならないためにも、本文そのものをよりよいものにする努力も大切です。また読みたいと思わせるようなコンテンツ、読みやすい文章を意識して制作しましょう。
実際にメルマガ配信をしてみてわかったこと
私も昨年から担当のひとりとして加わりましたが、メルマガの配信は難しく手間がかかるのではと心配していましたが、やり方を教えてもらって設定自体はすぐにできるようになりました。内容を考えること自体は一番頭を使って大変ですが、ツールの使いやすさにストレスがないところはとても重要でした。
シスコムでは、自社のメルマガ配信はMAツールのhubspotを活用しています。とにかく配信リストなどの管理がとてもラクで、配信解除なども自動で処理されます。特定のユーザーに絞ったメール配信も簡単に行なえます。また、どの人がどのメールを開封したかなどの履歴を追ったり、メルマガの開封率やクリック率だけでなく、メールのどの部分をクリックしているかの割合も以下のように視覚的に表示されており、とてもわかりやすくなっています。メルマガの閲覧にかかった時間の割合や、配信後どのタイミングで開封されたかなども見える化されているため、「どんなテーマがユーザーのニーズに合っていたか」「どのタイミング(曜日)で開封されていたか」などがわかるようになり「次はこんな内容のメールを送ってみよう」「文章やリンクの入れ方を変えてみよう」など、次のアクションを考えることができるようになりました。
ツールはあくまで業務を手助けする手段ですので、運営する自分達がわかりやすいアウトプットのものなどを選ぶと良いと思います。さまざまなツールがありますが、機能がたくさんありすぎても使いこなせず、持て余してしまうこともあります。例えば、いきなりMAツールを導入するのではなくメール配信システムを使ってまずはライトなものからチャレンジしてみて、機能が必要になった時にワンランク上のツールを検討するのもよいでしょう。その際、ツールの互換性があらかじめあるかなど考慮すると移行もスムーズです。
メルマガは効果検証と改善で質を高めていくのがポイント
メルマガの開封率を上げるためには、送信日時や差出人名、件名など多岐にわたる工夫が必要です。迷惑メールだと思われないために、不信感を払拭して、親近感を持ってもらえる文章に心がけましょう。
また、継続してメルマガを読んでもらうためには、本文のクオリティを保ち続けことが重要です。ターゲットにとってどのようなコンテンツが有益か、効果検証と改善を繰り返しながら、メルマガの質を高めていくのがポイントといえます。
実際に分析を含めてトライアンドエラーを繰り返すことで、自社のメルマガ会員のユーザーニーズをとらえた運営ができるようになってきます。
シスコムでは、効果的なメールマーケティングをサポートしております。無料相談も行なっておりますので「メール制作や運用のノウハウがない」「どのようなコンテンツを制作すべきかわからない」という方は、お気軽にご連絡ください。